ログ機能の移行
このドキュメントはログ機能の移行方法について説明します。
はじめに
これまでのログ機能(以下、Logging V1
)は、新たにBanzai Cloud Logging オペレーターを採用し、強化されたロギングソリューション(以下、Logging V2
)を利用できるようになりました。
Logging V1
は今後提供を終了する計画となっており、現在、Logging V1
を使用している場合、本ドキュメントを参考にLogging V2
への移行が必要です。
Logging V2の移行に伴う、注意事項
Logging V1
がインストールされた状態で、Logging V2
をインストールする事はできません。Logging V1
からLogging V2
への移行については、自動アップグレードパスは用意されておりません。Logging V1
ではProject単位のLogging(Project Logging)
が利用できましたが、Logging V2
では利用 できなくなりました。Logging V2
ではProject単位での設定はできませんが、Namespace単位での設定が可能なため、こちらでの代替えが可能です。
このドキュメントの対象範囲
Banzai Cloud Loggingオペレーターでは、さまざまなOutputの設定や、Flow制御を行うことが出来ますが、このドキュメントではLogging V1
のOutputで選択できたFluentdへのOutputのみ記載します。
FluentdへのOutputについても、認証などが無い最も単純な設定のみの記載になります。
その他詳細については、Rancherのドキュメント及び、 Banzai Cloud Loggingオペレーターのドキュメントをご確認ください。
Logging V1の削除
Logging V2
を有効化する為には、Logging V1
の以下の項目を事前に削除する必要があります。
- Cluster Logging
- Project Logging
Cluster Loggingの削除
- 左下の「クラスターツール(Cluster Tools)」から「ロギング(レガシー)(Logging (Legacy))」を選択します

Logging V1
のCluster Logging設定画面から「なし(None)」を選択して「保存(Save)」してください

Project Loggingの削除
上部にある「プロジェクト(Project)/ネームスペース(Namespace)」を選択するボックスから、Project Logging V1を削除する**プロジェクト(Project)**を選択してください
複数のプロジェクト(Project)やネームスペース(Namespace)を選択可能ですが、プロジェクト(Project)1つだけを選択してください
左側のメニューから「Legacy」 → 「Project」 → 「ロギング(Logging)」を選択します
選択したProjectのProject Logging V1の設定が開きますので「なし(Node)」を選択し、「保存(Save)」してください

Namespaceの削除
Cluster Loggingで利用していたNamespaceを削除します。
- 左側のメニューの「クラスター(Clusters)」 → 「プロジェクト/名前空間(Projects/Namespaces)」を選択し、「システムプロジェクト(System Project)」の中の
cattle-logging
を選択し、削除します
Logging V2のインストール
Logging V1
削除後に、Logging V2
をインストールすることが出来ます。
Logging V2
ではProject Loggingが無くなっており、代替としてNamespace単位でのLogging設定を行うことが出来ます。
Logging V2
をインストールすることで、Namespace単位でのLogging設定も行うことが出来ます。
Logging V2の有効化
- 左下の「クラスターツール(Cluster Tools)」から
Logging
のインストールを選択して、インストールします

- 次の画面の「インストール: ステップ1」でインストール先のプロジェクト(Projects)を選択できます (どこにインストールしても問題ありませんが、
System Project
へのインストールを推奨)

- 次の「インストール: ステップ2」は、IDCF Cloudで構築したクラスターの場合、設定変更は不要です。

- 問題なくインストールが完了するとコンソール上に
SUCCESS
と表示されます。

Logging V2の設定
Loggingのインストールで、ログの取得設定までは行われます。取得したログを条件(Flow)ごとに、どこに出力(Output)するかの設定が必要になります。
FlowとOutputの設定は、ClusterFlow/ClusterOutput
がクラスターロギングに該当し、Flow/Output
がNamespace単位での設定になります。
ここでは、Logging V1
で設定可能だったFluentdへの出力(Output)を行う設定を記載します。
ClusterOutputの設定
ログの出力先を定義します。様々な出力先をサポートしていますが、V1からの移行として、Fluentd
を選択します。
左側メニューの「ロギング(Logging)」 → 「ClusterOutput」を選択し「作成(Create)」を選択してください
OutputでFluentdを選択し、ターゲットにFluentdのホスト/ポートを設定してください

ClusterFlowの設定
どのログをどこにOutputするかを設定します。V1からの移行を考え、全てのログを対象にします。
Matches
)の指定は不要です。- 左側メニューの「ロギング(Logging)」 → 「ClusterFlow」を選択し「作成(Create)」を選択してください

- 出力(Output)の設定で、ClusterFlowで定義したFluentdを選択します

これで全てのログが、指定したFluentdに配送されるようになります。
Output設定
ClusterOutputと同様にログの出力先を定義しますが、OutputはNamespace単位での定義になります。
- 左側メニューの「ロギング(Logging)」 → 「Output」を選択し「作成(Create)」を選択してください
- 設定はNamespaceの指定が入る以外は、ClusterOutputと同様です

Flowの設定
ClusterFlowと同様に、どのログをどこにOutputするかを設定しますが、FlowはNamespace単位での定義になります。
- 左側メニューの「ロギング(Logging)」 → 「Flow」を選択し「作成(Create)」を選択してください
- 設定はNamespaceの指定が入る以外はClusterOutputと同様ですが、出力先はClusterOutputで定義したものとOutputで定義したものの両方が利用できます。
