ISOインストール機能を活用してサーバーを構築する
IDCFクラウドではさまざまなOSのISOイメージをインポートし、サーバーを構築することができます。 ISOイメージからサーバーを構築するメリットは以下のとおりで、より柔軟にIDCFクラウドを活用いただけます。
- ルートディスクのサイズを自由に変更できる
- IDCFクラウドで提供していないOS等で仮想マシンを作成できる
本マニュアルでは、外部サイトからISOイメージをインポートし、そのISOイメージを使用して仮想マシンの作成・テンプレート化を行い、その後、テンプレートから仮想マシンを起動する手順を紹介します。
目次

1. ISOイメージのインポート
この章ではインターネットに公開されているISOイメージをIDCFクラウドにインポートします。
- コンピュートのメニューより[ISO]をクリックし、ISO一覧画面にて[ISO作成]をクリックします。

- ISO作成画面で以下のように設定し、[作成する]をクリックします。
※指定している文字列で説明が進むため、本マニュアルの内容にそって作業を進める場合は、合わせておくことをおすすめします。
| 項目 | 設定内容 |
| ISO名 | 任意(今回はMyRocky-9.4を指定) |
| 説明 | 任意(今回はRocky9.4を指定) |
| ゾーン | 任意(今回はvoltを指定) |
| URL | 任意(今回は以下からISOイメージを取得)https://dl.rockylinux.org/vault/rocky/9.4/isos/x86_64/Rocky-x86_64-minimal.iso |
| OSタイプ | 近いものを指定(今回はOther Linux (64-bit)を指定) |
| エクスポート | 有効 |
| ブータブル | 有効 |

- 確認のポップアップ画面が表示されるので[はい]をクリックします。

- ISO一覧画面にて、ISOイメージのインポート完了を待ちます。
ステータスが「Successfully Installed」になったらインポート完了です。

2. 仮想マシンの作成
前章でインポートしたISOイメージから仮想マシンを作成します。
- クラウドコンソール左上の[仮想マシン作成]をクリックします。

- 仮想マシン作成画面で以下のように設定します。
| 項目 | 設定内容 |
| ゾーン | ISOイメージをインポートしたゾーンを指定(今回はvoltを指定) |
| マシンタイプ | Light.S1 |
| イメージ | ISO- MyRocky9.4 |
| キーボード | 任意(今回はJPキーボードを指定) |
| ボリューム | 必要なディスク容量を指定(今回はルートディスク 10GBを指定) |
| SSH Key | なし |
| 仮想マシン台数 | 1台 |
| ネットワークインターフェース | volt-network1 ※選択したゾーンに依存 |
| 詳細情報 - マシン名 | 任意(今回はFromISOと指定) |
| 詳細情報 - グループ | (なし) |
※ISOイメージはIDCF標準提供で用意してあるものも表示されます。選択するイメージは間違いやすい部分ですので、以下画像でもご確認ください。

必要な内容を設定して画面下部の[確認画面へ]をクリックします。
確認画面が表示されますので[作成]をクリックします。
仮想マシン一覧に作成した仮想マシンが追加されます。
ステータスがRunningになったことを確認し、[仮想マシン名]をクリックします。
※1分程度しても変わらない場合、ページを更新してください。

- 仮想マシン詳細画面にて[コンソール]タブをクリックし、[コンソールにアクセスする]をクリックします。

- コンソール画面が表示されます。
画面上をクリックしてウィンドウをアクティブにし、以下の画面になっていればキーボードの上下の矢印キーで[Install Rocky Linux 9.4]を選択し、Enterキーを押下します。

- Rocky Linuxのウェルカム画面が表示されます。左下の検索窓に「ja」を入力し、[日本語]-[日本語(日本)]を選択し、[続行]をクリックします。

「インストールの概要」画面に遷移します。
画面内の「インストール先」をクリックします。

- 「インストールの概要」画面に遷移し、画面内の「インストール先」をクリックします。

- 「インストールの概要」画面に戻ります。[ネットワークとホスト名]をクリックします。

- 画面右上のNICのトグルをクリックして、「オフ」から「オン」に変更します。
変更後、[完了]をクリックします。

- 「インストールの概要」画面に戻ります。画面右のスクロールバーを使って、画面をスクロールし、上部の[日付と時刻]をクリックします。

- 画面右上の歯車アイコンをクリックします。

- NTPサーバーの設定を行います。
IDCFクラウドにて提供しているNTPサーバー「ntp1.noah.idc.jp、ntp2.noah.idc.jp」を登録し、以下のように[使用]にチェックしてください。設定後[OK]をクリックします。

- [完了]をクリックし、「インストールの概要」に戻ります。[ROOTパスワード]をクリックします。

- rootパスワードを設定します。
設定後、[完了]をクリックします。

- 「インストールの開始」をクリックします。インストールが開始されます。

- インストール完了を待ちます。

- インストール完了後、[再起動]をクリックします。

- ISOイメージをデタッチするため、仮想マシン一覧画面より、作成した仮想マシン名[FromISO]をクリックします。

- 仮想マシン詳細画面より、[ISO]タブをクリックし[デタッチ]をクリックします。
確認メッセージが表示されますので[はい]をクリックします。

以上で、インポートしたISOイメージから仮想マシンの作成が完了しました。
3. サーバー基本設定とテンプレート化
今回のようにOSのISOイメージをインポートして仮想マシンを作成する場合、IDCFクラウドで使用するための設定が必要です。
必要なソフトウェアのインストール、設定の最適化を実施し、テンプレート化を行います。
- SSHでログインするため、ファイアウォールとポートフォワードの設定を行います。
設定方法は、「Webサイトの本番環境を構築したい(Web1台構成)」の「2. ネットワークの設定(ファイアウォールとポートフォワードの設定)」をご参照ください。
ファイアウォールとポートフォワードの設定例は以下のとおりです。
ファイアウォール設定例
| コメント | ソースCIDR | タイプ | ポートレンジ |
| SSH | My IP | SSH | 22 |
ポートフォワード設定例
| コメント | パブリックポート | プライベートポート | 仮想マシン |
| SSH | SSH | 22 | FromISO |
SSHでログインをします。
SSH鍵の設定は行っていないため、前章の手順19で設定したrootパスワードでログインをします。vmware-toolsをインストールします。
[root@FromISO ~]# dnf -y update [root@FromISO ~]# dnf -y install open-vm-tools仮想マシン作成時にSSH鍵の設置や、パスワードリセットを利用するためのツールをインストールします。
[root@FromISO ~]# wget [http://s3.download.accelerite.com/tools/4.11/cloud-set-guest-password.in](http://s3.download.accelerite.com/tools/4.11/cloud-set-guest-password.in) [root@FromISO ~]# wget [http://s3.download.accelerite.com/templates/4.11/bindir/cloud-set-guest-sshkey.in](http://s3.download.accelerite.com/templates/4.11/bindir/cloud-set-guest-sshkey.in)セキュリティ向上のため、sshのパスワードログインできないように設定します。
[root@FromISO ~]# sed -i".org" -e \ "s/^PasswordAuthentication yes/PasswordAuthentication no/g" \ /etc/ssh/sshd_configテンプレートにするための準備をします。
[root@FromISO ~]# rm -f /etc/ssh/ssh_host_* [root@FromISO ~]# dnf clean all [root@FromISO ~]# history -c仮想マシン「FromISO」からテンプレートを作成します。 テンプレート作成方法は「スケーラブルなWebサイトを構築したい(Web2台構成)」の「2. スナップショットの作成」と「3. テンプレートの作成」をご参照ください。
テンプレート名を「FromISO Template」としてテンプレートを作成します。作成したテンプレートから仮想マシンを作成します。
テンプレートから仮想マシン作成方法は「スケーラブルなWebサイトを構築したい(Web2台構成)」の「4. マイテンプレートから仮想マシンを作成」をご参照ください。
| 項目 | 設定内容 |
| ゾーン | volt |
| マシンタイプ | Light.S1 |
| イメージ | FromISO Template(選択済み) |
| ボリューム | データディスクなし(空欄のまま) |
| SSH Key | ※注1 |
| 仮想マシン台数 | 1台 |
| ネットワークインターフェース | ※注2 |
| 詳細情報 - マシン名 | RepISO1 |
| 詳細情報 - グループ | (なし) |
- ※注1: SSH Keyの項目は、SSH秘密鍵を未作成の場合は[作成]を選択し、生成された秘密鍵をローカルPCに保存します。詳しくは「めちゃ楽ガイド」6ページの手順3をご参照ください。
- ※注2: ご利用のアカウントによってネットワークインターフェースとして選択できるゾーン名が異なります。普段お使いのゾーン名をご選択ください。
- 作成した仮想マシンに⑧で指定したSSH keyでログインできることを確認します。
アクセス方法は「Webサイトの本番環境を構築したい(Web1台構成)」の「3. 仮想マシンへのアクセス」をご参照ください。
以上でISOイメージから作成した仮想マシンをテンプレート化し、そのテンプレートから仮想マシンを作成・ログインまで完了しました。
VMware Toolsは、ドライバーの提供だけでなく、仮想化環境に適した設定やツールが含まれていますのでインストールすることをおすすめします。
本マニュアルではオープンソース版のVMware Toolsを使った手順を紹介しました。
Ubuntu等の最新OSではオープンソース版のVMware Toolsが最初から含まれているものもありますので、追加インストールせずに利用可能な場合もあります。
これらの準備がない場合には、IDCFクラウド標準提供のISOイメージ(インストールしなくても選択可能)にてvmware-tools.isoを提供していますので、こちらを仮想マシンにアタッチしてインストールすることも可能です。